この記事は
■デザイナー、クリエイターの職種
■各専門職の役割
が書いてあります。
こんにちは!thinc Partner編集部です。
フリーランスデザイナーとして働いていると、「それぞれの制作会社、広告代理店で業種、呼び方が変わるので何の担当なのかわからない」というお悩みをお聞きします。そういったご要望にお応えするために、今回はクリエイターの職種について書いていきたいと思います。
まず、クリエイティブに関する職種がどのくらいあるかご存知でしょうか。
- ECD:エグゼクティブクリエイティブディレクター
- CD:クリエイティブディレクター
- ACD:アソシエイトクリエイティブディレクター
- SrAD:シニアアートディレクター
- AD:アートディレクター
- D:デザイナー
- C:コピーライター
- CP:CMプランナー
- Wr:ライター
- PR:プランナー
- I:イラストレーター
- CG:CGディレクター
- P:フォトグラファー
- レタッチ:レタッチャー
- WDir:Webディレクター
- WD:Webデザイナー
- UI:UIデザイナー
- FE:フロントエンジニア
- BE:バックエンドエンジニア
- Dir:映像ディレクター
- LD:ライティングディレクター
- Crd:コーディネーター
- 撮影:カメラマン
- HM:ヘアメイク
- ST:スタイリスト
- Cas:キャスティング
- NA:ナレーター
- MA:録音
- 編集:エディター
- カラリスト:カラリスト
- AE:アカウントエグゼクティブ
- AM:アカウントマネージャー
- APL:アカウントプランナー
- Pr:プロデューサー
- APr:アソシエイトプロデューサー
- WPr:Webプロデューサー
- MPr:映像プロデューサー
- LPr:ラインプロデューサー
- PM:プロジェクトマネージャー(制作会社)
- Pm:プロジェクトマネージャー(映像)
- STPL:ストラテジックプランナー
- MPL:メディアプランナー
- DMPL:デジタルメディアプランナー
- SEO:SEOディレクター
- DA:データアナリスト
となっておりまして、プロモーションの規模によっては各職種から2〜3名ずつで構成されることもあります。
同じような名称でも、営業職とマーケティング職に別れており、わかりにくいと思います。
クリエイティブ系
営業系・マーケティング系
の2分類で説明していければと思います。
クリエイティブ系(デザイナー)
クリエイティブディレクターの3職種。ECD:エグゼクティブクリエイティブディレクター、CD:クリエイティブディレクター、ACD:アソシエイトクリエイティブディレクターについてです。エグゼクティブとは、クライアントに対して全責任を負うという権限のことを指しています。アソシエイトというのは「準」という意味でCDの下の権限を持つということを意味しています。
そもそもクリエイティブディレクターという職種自体がわかりにくいですが、クライアントのビジネスを理解し、プロモーションの方針を決め、最大限に効果を発揮するためには、どのようにするべきかを考える職種です。プロモーションの方向性、抱えている課題の細分化、アイディア、ブランドとしての価値などを考えるのが仕事です。当然、コンセプトワークなども視野に入ってきます。他の職種と兼任することも多い仕事で、幅広い知識と経験が必要になる職種だと思います。
アートディレクター。SrAD:シニアアートディレクターという肩書きをもったADも存在します。シニアとは「熟練の」という意味です。CDという職種を選択せずにアートディレクターとしてデザインに携わっていくという選択をした場合の職業になります。アートディレクターの仕事は、ビジュアルに関するコミュニケーションの全責任を負います。写真や映像のルック(見た目のこと)に対しても同様です。色やフォント、デザインはもちろんですが、どの程度、実物に忠実に写真や映像を再現するか、または、エモーショナルなイメージに振っていくか、というようなディレクションも求められます。
デザイナーはデザインを行う職業を指します。一般的にはアートディレクターと一緒にデザインを行なっていくことが多いです。昔は、オフラインの職業というイメージでしたが、最近は垣根なくデザイナーと呼ぶことが多いです。また、グラフィックデザイナーという肩書きを名乗る方もいます。こちらの場合は、タイポグラフィックなどで独特の世界観、オリジナリティを発揮できるデザイン職を指します。イラストレーター、フォトグラファーと同様のイメージですね。
クリエイティブ系(コピーライター)
コピーライター、ライター。この二つは同じような名前ですが、全く仕事が違います。コピーライターは広告のキャッチコピー、リードコピー、ボディコピーなどを制作します。コンセプトワークなども行いますし、ステートメントや企業のミッション、ビジョン、バリューなどの制作など言葉に関する知識と技術を使ってコミュニケーションを行う職種です。ライターは編集にまつわる方を指します。インタビューを行なって内容を編集する。既存の情報から内容を抽出し、文章の編集を行なって書く職種のことです。また、最近ではデジタルやSEOの知識を理解しUXライティングを専門に行うコピーライターであるUXライターという肩書きの方もいます。
CMプランナー。映像(CM、Web CM)のプランナーのことを指します。ここで書いている理由として、CMプランナーと名乗っている方はコピーライターであることが多いです。CMでは30秒、15秒という短い時間でユーザーにメッセージを届ける必要があります。コピーライティングの技術が必要になってくるため、グラフィックとは分けた職種として語られる場合が多いです。現在のUXライターと似たようなポジションかもしれません。
プランナー。文字通りプランを考える方です。どう違うのかということですが、コンセプトを考えるコピーライター、ビジュアルを考えるアートディレクター。それに対してどのような企画で実行すべきかを考える職業です。もちろん企画はすべての職種で考えることはできるわけですが、大きな違いとして過去のストックが全く違うという点が挙げられます。プランナーを専門職としてやっていた方は、膨大なボツ企画があります。それらの打ち手が何百本とストックとしてあるので専門としてのプランニングが可能になってきます。ここでいうプランナーという職種は純粋なプランナーのことを指していまして、ストプラ、メディアなどは全く別の職種になります。
クリエイティブ系(専門職)
イラストレーター、CGディレクター、CGデザイナー。制作しているものが、2Dか3Dかという違いでグラフィックのクリエイティブ部分の重要な要素を担う職種です。最近ではイラストレーターの方もアフターエフェクトを使って動画を編集される方もいらっしゃいますし。CGについては、3Dそのものを制作するCGI系と動画の演出や静止画との合成を行うVFX系にわかれます。ディレクターはアートディレクターなどと同様にそれらの責任を担う立場の職種です。
フォトグラファー、レタッチャー。スチール(静止画)のカメラマンは、フォトグラファーと呼ばれることが多いです。レタッチャーも現在の広告業界にはなくてはならない職業です。色調補正はカメラマンの仕事、写真の修正、合成などを行うのはレタッチャーの仕事になります。
Webディレクター、Webデザイナー、UIデザイナー。Webディレクターはサイトマップ、ディレクトリ構成、URL、テストアップなどWebにまつわる上流工程を行う職種です。専門職ほどの深さはいりませんがSEO、SEM、UX、マークアップなどの幅広い知識を有する必要があります。Webデザイナーは文字通りデザインする職種です。デザイナーであってもマークアップに関する知識は必須と言えます。UIデザイナーはソフトウェアやシステムなどのインターフェースなどユーザービリティーを考慮したインターフェースデザインを専門にする職種です。
フロントエンジニア、バックエンドエンジニア、プログラマー。フロントエンジニアは、HTML、JavaScript、CSSを使ってコーディングを行う職種。バックエンドエンジニアはサーバ構築からサーバサイドのプログラム開発、場合によっては保守、運用まで行う職種です。
クリエイティブ系(映像)
映像系の職種を一気に行きたいと思います。映像ディレクター、ライティングディレクター、コーディネーター、カメラマン、ヘアメイク、スタイリスト、美術、キャスティング、ナレーター、録音、エディター、カラリスト。例えば30秒の映像を作るのにこれだけの方が現場に出てきます。もちろん営業系は抜いてです。映像を作るということがどれだけ大変かおわかりいただけたかと思います。
映像ディレクターは監督ですね。現場でも監督と呼ばれます。最近はディレクターという職業が多すぎるので演出という言い方もします。絵コンテを考え、カット、ショットごとの演出を考え最終的な編集を行う方です。
ライティングディレクターは照明機材を使って照明の演出を行います。ライブの照明演出なども同様で、機材のデジタル化が進み専門の機材で演出プログラミングを行うこともあります。
コーディネーターは撮影場所などの許可や候補選定などを行う職業。カメラマンは撮影を。ヘアメイクはメイク。スタイリストは小物の選定や衣装デザイン。美術はプロップと呼ばれる小物や背景の仕込みの職種。キャスティングはモデルやタレントなどの契約や交渉など。ナレーター、MAは音声と録音の担当。エディターは編集と言っていますが、前記の編集とは全く違い映像の編集室で映像編集を専門にする職種です。
カラリストと呼ばれる職種は映像編集でカラーグレーディングを行う際に、ガンマ値などのバランスを変えカラーコントロールを行う職種です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。営業、マーケティング系は次回にお伝えできればと思います。
thinc Partner 編集部
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