こんにちは!thinc Partner編集部です。
この記事は、地域のクリエイティブ現場を届けるメディア「thinc Journal」で掲載されている岡山県新庄村の村長、小倉博俊(おぐらひろとし)さんのインタビュー記事『自主自立により、生き残る。』について、読んでほしいポイントをお届けします。

——— 記事の概要
岡山県の最北端に位置する人口約800人、370世帯の小さな村、新庄村。「平成の大合併」時も含め、周辺自治体との合併の道を選ばず、「自主自立の村を目指す」という宣言通りの村づくりを進めてきました。この村づくりに携わってきたのが、初当選した1990年から、4期16年、さらに2014年の村政への復帰から7期目の今に至るまで村長を務めてきた小倉博俊さんです。地元への恩返しの気持ちもあり、村長を志した小倉さん。「自主自立の村」を目指す想いや、施策についてお話を伺いました。
——— 読んでほしいポイント
目の前のメリットに安易に飛びつかず
一歩立ち止まって考える
「平成の大合併」当時、合併することで受けられる恩恵が大きく取り上げられました。新庄村のような小さな自治体は、住民からの税収入が大きな自治体よりも少なくなることもあり、財政面でのメリットを理由に合併の道を選んだところも多くあったのです。しかし、小倉さんは慎重に調査を重ね、推進派・慎重派の双方の話を聞き、検討材料を揃えていきました。村民の声も聞いたうえで、下した結論は「合併はしない」。今、目の前のメリットに飛びつかずとも、合併するという選択はいつでもできると考えたのです。スピード感が重視され、何かと「今、決断しなければ」と急かされがちな現代ですが、一歩立ち止まって自分の目や耳で情報を集め、決断することの大切さがわかるお話です。
毎朝、新聞を各紙購読
インプットが革新的な案を生む
「ユニバーサル」という考え方、子育て支援など、現在では他自治体、国の施策としても見られるようになった数々の取り組み。小倉さんは、こうした取り組みの多くを国に先駆けて行ってきました。革新的な発想を支えているのは、朝1番に新聞を各紙読むという長年続けているルーティンなのではないかと語る小倉さん。他の人が思いつかなかったような先見の明があるのは、積み重ねた情報収集があるからこそ。何もしていないところから勝手にひらめいたものなのではなく、不断の努力の賜物なのです。
今の世の中はスマート過ぎる
互いに共感し生きていける社会が重要
現代社会について、「自分だけ良ければいい」「お金だけ得られればいい」「今だけ良ければいい」という時代のように感じると指摘する小倉さん。合理的なことが求められる社会になりつつありますが、合理一辺倒にならず、お互いが共感し合い、共に生きていける「地域共生社会」が重要になってくるのではないかというのが小倉さんの見解です。新庄村の村民は、ボランティアの意識なく、「お互い様」の精神が自然と根付いているのだそうです。「お互い様」と思い合えることが、巡り巡って自分のためにつながることもあるでしょう。革新的な取り組みをする一方で、守るべき大切なものは守る。これからの社会を生きる私たちが大切にしたい姿勢です。
——— まとめ
移り変わる時代を生き、ひょんなきっかけで政治の世界に入り、生まれ育った村の村長となった小倉さん。その人生、村政のエピソードには、小さな自治体の生き残り策だけではなく、生きていくうえで参考になりそうなお話もたくさん含まれていました。小倉さんは、いろいろな方の名言を参考や支えにしながら行動してきたといいます。そんな小倉さんのお話は、政治に関わる人でなくとも興味深いものでした。先行きが暗く感じられるようなニュースが多く、気が滅入ってしまうという方は、ぜひ本記事を通して小倉さんの行動力、考え方に触れてみてください。きっと前向きな気持ちになれるはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
全貌はリンク先よりご覧ください。
Ⅰ.先人に恥じない村づくり
Ⅱ.ノンポリ学生から村長に
Ⅲ.新庄村が目指す地域共生社会
thinc Partner編集部