この記事は、地域のクリエイティブ現場を届けるメディア「thinc Journal」で掲載されている『フリーランスが最も働きやすい島化計画』のインタビュー記事『奄美でしかできない暮らしを』について、読んでほしいポイントをお届けします。
——— 記事の概要
若者が流出し、労働人口が大きな課題となっている地域は、日本全国に数多くあります。そうした地域のひとつである鹿児島県奄美市では、2015年から『フリーランスが最も働きやすい島化計画』に取り組んでいます。どのように取り組みを進めていったのか、今年で10年目を迎える現在の状況について、奄美市商工観光情報部商工政策課しごと政策係の山下勝成さん、取り組み当初より同市と連携して取り組む株式会社しーま代表取締役の深田小次郎さんにお話を伺っています。
——— 読んでほしいポイント
なじみのある言葉に言い換え
新しい働き方への理解を促進
奄美市が同計画をはじめた2015年当時は、「フリーランス」はなじみのない存在でした。計画を進めるには、自治体職員や市民に理解をしてもらう必要があります。そこで当時の職員の方が行った説明は「昔から奄美市で続けられてきた『機織り』をパソコンでの仕事に変えたもの」。かつて大島紬を基幹産業としていた奄美市ならではの特徴をたとえに使うことで、一気に理解が進みました。わかりやすい表現への言い換えを工夫することで、理解者を増やせる好例だといえるでしょう。
実態を見ながら
柔軟に計画をチューニング
当初の目標は「フリーランスで稼げる人を増やすこと」だった奄美市。ただ、計画を進めていくなかで、「稼ぎだけを目的としている人ばかりではない」ことに気付いていきます。また、当初想定していたライター・カメラマン・デザイナーといったクリエイティブ職の方たちだけではなく、個人で観光ガイドなどの事業をされている方にもスキル講座の需要があることも判明。そうした変化を捉え、ニーズに合った講座内容、目標に柔軟に変えていきました。最初に掲げた目標に固執せず、実態を見つめる大切さが伺えます。
事業終了後も
奄美に住みたい人が増える取り組みに
奄美市が掲げているのは「どこにいてもできる仕事、ここでしかできない暮らし」です。場所を問わず仕事ができる働き方は、「その土地でなければならない理由がない」とも言えてしまいます。「奄美市だからこそ実現する暮らし」に魅力を感じてもらえるよう、今後はすでに市内で活躍しているフリーランスの方たちについての発信にも力を入れていきたいという奄美市。自治体の事業はいつか終わる日がきます。その日を想定した取り組みができれば、地域のより良い未来につながるのでしょう。
——— まとめ
奄美市が同計画をはじめた2015年から10年。「フリーランス」という働き方を知る人はずいぶんと増えたことでしょう。奄美市では、ハンドメイド作家さんを中心としたフリーランスの方が増えているといいます。こうした成果は、目新しい働き方にいち早く目を付けて取り組んだからだけではなく、「奄美市に住む人たち」の価値観やニーズを見て、支援内容を調整していったからこそのものでしょう。ただ新しい働き方としてフリーランス支援事業を展開するのではなく、その地域に住む人たちにマッチした取り組みにすることこそが成功のカギ。地域課題の解決に取り組む人にとって、ヒントとなる視点なのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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Ⅰ. 働き方で地域課題を解決
Ⅱ. 仕事から人生へ
thinc Partner編集部