もう文字で、モジモジしない!Vol.012022.9.30

文字・フォントの基本
第1回 欧文フォント その1

この記事は
■欧文フォントはどこで購入するのか
■欧文フォントの歴史と種類

が書いてあります。

こんにちは!thinc Partner編集部です。
いろいろなデザイナーの方と話をしていると
「フォントって多すぎて選べない」とか
「たくさん入れるとPCが重くなる」など
お声をいただくことがあります。

フォントの基礎知識をまとめてみましたので
ご参考になればと思っています。

1.欧文フォントの購入先

いま、フォントを提供している会社は大きく7社あります。

・モリサワ
・フォントワースス
・Adobe
・タイププロジェクト
・モトヤ
・イワタ
・字游工房

その他にも、デザイナーにも馴染みが深い「丸明シリーズ」で有名な砧書体制作所さんなどがあったりします。

上記のフォントで扱える物のライセンスに欧文フォントが含まれている場合がありますがそれ以外のウエイトやシリーズなどを使いたい場合はどこから購入すればいいのでしょうか?

そう「ライノタイプ社」ですね。
https://www.linotype.com/

ライノタイプ社はドイツのフォントベンダーでデザイナーがみんなよく知っているあのフォントたちの販売元です。

Avenir
Univers
Helvetica
Frutiger
Optima
Futura
Palatino
DIN 1451

といたような有名フォントが多くあります。
もちろんサイト内は全て英語ですが、今は翻訳が充実しているのでクレジットカードがあればライセンスの購入が可能です。違うウエイトを試してみたい。コンデンスト体(細長いフォント)などを試してみたい方などにおすすめです。ちなみにライノ社で販売されているフォント以外には、模倣されたフォントが多く存在します。そういったモノは、細かなデザインがあまり美しくないことが多い印象で注意が必要です。

2.欧文フォントの歴史と種類

実際に購入すると、それなりのお値段がします。1 Type ¥5,000以上しますし、買ったけど結局使わないなどの心配があったらなかなか踏み切れませんよね。そこで、ちょっとフォントの歴史を振り返って「定番」を探ってみたいと思います。

Helvetica

定番中の定番のヘルベチカです。おそらく世界中の最も多くの企業のロゴに使われているフォントだと思います。macOSに標準で搭載されています。歴史は古く最初に発売されたのが1957年になり、発売以来50年の歴史を超えてなおトップランナーのフォントです。1983年には「Neue Helvetica」(ノイエと読みます)というフォントも発売されます。サイトを見ると59タイプもありますが、全て使用することは稀だと思いますので3 Value Packsでのご購入をおすすめします。Neue HelveticaとHelveticaの違いについてですが、ベースのフォントよりも、それ以外の書体を見比べると顕著に現れるとおもいます。ヘルベチカの斜体はOblique(オブリーク)というモノです。これは真っ直ぐなフォントを傾けたフォントですので、縦の部分がやや華奢になります。それに対してノイエのフォントはItalic※として製作されたモノで、全体が美しいですね。その他のエクステンデット体、コンデンスト体なども同様で、ノイエはデジタルフォントとして美しい文字組みを想定したフォントですので、こちらを優先して使用すると良いと思います。※ファミリーの中にオブリークも存在しますが違いは上記のように認識してください。

Univers

こちらも定番のユニバースです。1957年から現役のフォントです。Helveticaとの違いはどこなのかというところですが、Univers のほうがHelveticaよりも洗練された仕上がりになっていて、長文の際の可読性が高くなっている印象です。比較してみていただくとわかると思いますが、文字に一つひとつのまとまりがあります。また、近代的なフォントとして全体のFamilyが計算された論理的な構造でデザインされた文字でもありますので、そこも洗練された印象につながっていると思います。

Frutiger

1975年にシャルル・ド・ゴール空港のサイン用に開発されたフォントです。サイン用ということもありCやSといったフォントの幅を小さく取っており、文字を組んだ際にすっきりとした明るい印象を得られるフォントです。こういったデザインの由来から建築やプロダクトデザインなどの小さなスペースで可読性を担保したい場合に有効なフォントで、Webデザインなど視認性を確保したい場合にも有効な文字だとおもいます。ライノ社で販売されているフォントはFrutiger Nextという2000年に発表された改良版になります。

Avenir

どこか幾何学てきな印象を受ける、近代的なフォントです。言葉の意味はフランス語で「未来」。文字の特徴は、クセが少なくどのようなデザインにも馴染みやすく、また洗練された印象を与えてくれる上質な文字だとおもいます。このサイトのデザインもAvenirをベースに製作されています。

以上がサンセリフ体の定番フォントです。よく定番フォントなどがまとめられたものを目にすることがあると思いますが、成り立ちや特徴なども一緒に紹介していますのでぜひ参考にしていただければと思います。

サンセリフ体は、まだまだあるので2回に分けて紹介しようと思いますので次回をお待ちください。

参考文献「欧文書体2」小林 章 著 美術出版社

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