thinc Journal 田中仁さんインタビュー
『前橋を動かす個人と民間の力』の読んでほしいポイント!
2024.12.13

こんにちは!thinc Partner編集部です。

この記事は、地域のクリエイティブ現場を届けるメディア「thinc Journal」で掲載されている田中仁さんのインタビュー記事『前橋を動かす個人と民間の力』について、読んでほしいポイントをお届けします。


——— 記事の概要

株式会社ジンズホールディングス代表取締役CEOの田中さんは、生まれ育った群馬県前橋市に再び活気を取り戻すため、自らの資金を投じて独自の「マチづくり」を進めています。転機となったのは、2011年にモナコで開催された『EYワールド・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー』世界大会への出場でした。そこで欧米の起業家たちが、自らの資金を地域や社会に還元している姿を目の当たりにし、「地域を元気にする起業の重要性」に気づいたと言います。その後、田中さんは『群馬イノベーションアワード』や『群馬イノベーションスクール』を設立し、さらなる地域活性化プロジェクトにも積極的に参画しています。こうした取り組みは少しずつ成果を上げ、田中さんのビジョンに共感し、賛同する人々も増えてきました。地域の未来に向けた投資を続ける田中さんに、マチづくりの可能性についてお話いただきました。今回も、鳥取県政アドバイザリースタッフの中江さんに、インタビューをしていただいています。

——— 取材の背景

田中さんがプロジェクトを通じて、どのように前橋市に活気を取り戻す仕組みを創り上げているのか。「マチの再生」と「アートの力」の関係性とは何か。また、マチの活性化に必要なことや、これから求められる人財についてなど、田中さんの視点を深堀りし、地域を盛り上げたいと考えるクリエイターの皆さまに向けたヒントを探るべく、インタビューのオファーをさせていただきました。

——— 読んでほしいポイント


地域への投資

田中さんは、個人資産を地域活性化のために投じています。この決断は、単なる事業拡大や利益追求を超え、「地域社会を変える」という使命感に基づくものです。アフタータックス資金を活用し、一般財団法人田中仁財団を設立することで、地域や他の関係者にも理解を得やすい体制を整え、資金の使途を含めたガバナンスとコンプライアンスを確保した透明性の高い財団運営を行う姿勢は、他に類を見ない徹底した取り組みだと言えるでしょう。そこから、田中さんの地域への「本気の投資」を強く感じました。

皆さんのクリエイティブなスキルも、地域に「本気で投資」できる資産の一部ではないでしょうか。「地域への本気の投資」はお金だけではなく、アイデア・行動・継続的な信念も含まれるでしょう。クリエイターとして地域に貢献することで、自身の価値を再発見し、新たなインスピレーションを得られるかもしれません。

「アート」の持つ力

前橋市のビジョンを実現するためには、アートや建築が欠かせません。2008年に廃業した『白井屋旅館』をリノベーションした『白井屋ホテル』は、前橋市のディスティネーションホテルを目指して、アートを取り入れたホテルへと生まれ変わりました。また、『まえばしガレリア』には、日本を代表するギャラリーが入居し、2023年には第二のディスティネーションの場所としてオープンしています。

田中さんは「アートには強い求心力がある」と言います。まえばしガレリアや白井屋ホテルは、それぞれが独立した「点」でありながら、訪れる人々や地域の人々を結びつける「線」として機能しています。アートを媒介にした交流は、地域に賑わいを生み出し、アートの力は、地域の枠を越えて人々の価値観や暮らしに影響を与えるのです。皆さまのクリエイティブなスキルも、その変化を促す原動力となるのではないでしょうか。

民間の力

個人としてだけではなく、企業としても地域とともに成長する挑戦を続けている田中さん。社会課題の解決とJINSの成長を結びつけるための活動を進める中で、その活動のプラットフォームとして『JINS PARK』が誕生しました。

田中さんは、JINS PARKを「民間がつくる、その地域の人が集まる大規模な公園」のようなものだと表現します。約5分の3を占める「余白」の空間は、無料で利用できるイベントスペースとしてなどに活用され、その柔軟性が、地域住民による自主的なイベントや活動を生み出し、結果的に人々が集まるコミュニティを形成しています。このように自由度の高い空間デザインやプラットフォーム創りは、クリエイターが地域とともに価値を創造する新しい挑戦領域となり得るのだと感じました。

——— まとめ

田中さんの挑戦は、個人や民間の力が地域にどれほど大きな変化をもたらせるかを現してくれています。私たち一人ひとりも、自分にできることを少しずつはじめてみることで、地域をもっと魅力的でエネルギッシュな場所にすることができるのではないでしょうか。ぜひ自身のスキルや情熱を活かし、「あなたらしい地域貢献」の可能性を見つけていけると良いですね。

エネルギッシュなマチ前橋市に、ぜひ行ってみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

全貌はリンク先よりご覧ください。
Ⅰ. 起業がマチを元気にする
Ⅱ. アートがもたらす芽吹き
Ⅲ. 民と官で手を取り合う
Ⅳ. リスクを超えた先に

thinc Partner編集部